【ISO全般】ISO事務局 管理責任者へのエール(4):素晴らしい風土・文化を醸成していくために

この連載も第4回目の今回が最終回。では、最後に、審査員として気付いた審査現場のポイントをお教えしましょう。

まず、審査員たちは、短い時間の中で企業を審査しなければなりませんから、キメ細かな部分まで目が行き届ように、審査員教育が行われています。審査というのは、オープニングミーティングからスタートしていると思っていませんでしたか?実は、会社の門をくぐったときから始まっているのです。例えば、守衛さんに審査員が来るという話が通っていると、コミュニケーションがよくできていることになりますし、受付の電話対応や社員同士のコミュニケーションもチェックすべきポイントとなるでしょう。経営者のお考えを定めた品質方針および業務マニュアルが社内各部門で確実に運用され、社内の風土・文化を支えているか否かは、会社に足を一歩踏み入れるだけでかなり分かるものなのです。

とはいえ、ISOの審査は調べごとではありませんから、あまり過敏になる必要はありません。都合の悪いことは見つからないようにと構えるのではなく、現状を見てもらい、もし審査員から弱点を指摘されたら、改善していけばよいだけなのです。ISO管理責任者の方だけではなく、社員の方々にも、審査員の指摘で改善のヒントをもらっていると考えていただければ、ISOがさらに日常業務にもよい影響を与え、きっと素晴らしい風土・文化が醸成されていくでしょう。



ISO事務局 管理責任者へのエール コラム著者

LRQA ジャパン主任審査員 辻 久男
LRQA ジャパン
主任審査員 辻 久男

プロフィール

大手ゴム・タイヤメーカーにて、開発・設計・工場運営・品質保証などに携わる。退職後、LRQA主任審査員となり、現在は、特別審査、審査員トレーニングなどを行う。 


(掲載日:2008年5月16日)

    

関連コラム一覧 <開く>

コラム

全てのコラムを表示

【自動車機能安全】ISO 26262寄稿シリーズ(5): ISO 26262の欧州の現状

先日、LRQAの横浜オフィスにLRQAのサポートを受けアジアでのサービスを展開しているMIRA社のデイビッド氏(写真左)と、組込みソフトウェア開発や機能安全規格教育研修の共同開発や実施にご協力頂いている株式会社東陽テクニカの二上氏(写真右)にお越し頂き、ISO 26262関連及びMISRA(Motor Industry Software Reliability Association)に関するミーティングを実施しました。

【ISO全般】規格の経済的価値(6)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【CSR】CDPとCSRの新しい潮流(2):CSRの新しい潮流

欧州では非財務報の開示が義務化されるなど、世界的にCSR関連の取り組みが本格化しています。持続可能な調達のガイドライン(ISO 20400)の規格策定委員会のメンバーであるLRQA事業開発部門長冨田秀実が、今企業がCSRにどう対応していくべきかを徹底解説いたします。

【ISO全般】規格の経済的価値(5)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【ISO全般】規格の経済的価値(4)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【ISO全般】規格の経済的価値(3)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【ISO全般】規格の経済的価値(2)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【ISO全般】規格の経済的価値(1)

規格の経済的価値についての研究結果が、ISO(国際標準化機構)から「規格の経済的価値 (Economic Benefits of Standards) 」 という記事として発表されました。

【環境】ISO 14001 改定 <DIS発行>(3):LRQAの視点-変更点は何か?

ISO 14001:2004 年版の多くのユーザーにとって新しいと思われる上記事項に加えて、現行の要求事項には、その他多くの表現変更があります。これらの変更はしばしば、特定の箇条の意図を明確にするか、あるいは、不明確な要求事項をより明確にしたものです。

【品質】ISO 9001 改定 <DIS発行>(4):LRQAの視点-次に何をするべきか?

ISO/DIS 9001:2014規格改定原案では、沢山の変更があります。これらの変更点を反映して、組織がマネジメントシステム変更を必要とする度合いは、現行のマネジメントシステムを組織がどのように開発し、使用しているかによって程度は異なってきます。本コラムでは「次に何をするべきか?」について解説いたします。