【苦情対応】CSM(CSマネジメント)の常識(8):説明責任 顧客が求める満足をご存知ですか

顧客によって異なる価値観

「安くなければ購入しない」「付加価値が伴えば価格はあまり気にしない」など顧客によって価格や商品・サービスに対する価値観は異なる。
 だから顧客ごとの対応が必要である。
例えば自動販売機(ベンダー)は、欲しいときに手近な場所で安く購入できるという、優れたサービス特性を持っている。一方、オーダーメイドの特別注文は、価格が高くなるが顧客満足度は高い。 成果主義が横行し、3ヶ月の業績で社長が首になる、1年の業績により執行役員が任務を外される、などで中・長期の戦略は薄くなる一方である。
だから「CS・サービスもいいが、それより今日、明日の飯の種を稼ぐのが先決!」の一言で立派な額縁にはいっている「顧客第一主義」の『嘘』を浮き彫りにする。

コストダウンで無意味な経費増大も

短期決戦型の取り組みをしていると安易な値引き競争に陥りがちである。
そこでコストダウンという名目で顧客無視が横行するようになる。
機械なら鉄板を薄くする、部品点数を減らす、見えない裏側の手を抜く、別の素材を使用する、工場を海外に移す。こうしてコストを下げて品質低下を招き、クレーム・トラブル・事件・事故を引き起こしている。
またスピードアップで雑にし、短絡化により付加価値を喪失する。
結果として、お詫び行脚、新品と交換、部品交換、技術料などを無料にして営業・サービス(修理)担当者のやる気まで削いでしまう。 つまり後追いの修復、穴埋め作業に追われナンセンスな経費を増大させ、少々のコストダウンは問題外の膨大なロスコストを生み、売れば売るほど二度と購入しない顧客を増やし続ける愚を行っている。
この実態は設計・開発・工場などはご存じない。後追いの無駄な経費を営業・サービス部門で負担しているからである。トップやトップ層は知ってか知らずか、この現実を放置したままである。
何れも単に「コストダウンせよ」の強い一言によるものである。
本来なら「コストを下げて品質向上を図れ」「スピードを上げてきめ細かくせよ」「短絡化を進め、付加価値増大に励め」と指示しない結果によるものである。そもそもサービスとは無料ではない。
しかし発売即トラブルにより無料を招く。
現在のところどれだけの無料が存在しているのかをリストアップして〈多分、心臓が痛くなる思いを抱く?〉早く有料化を図ることをお勧めする。



CSM(CSマネジメント)の常識 コラム著者

株式会社武田マネジメントシステムス 代表取締役 武田 哲男
株式会社武田マネジメントシステムス
代表取締役 武田 哲男


プロフィール

銀座・和光勤務以来、一貫してサービス品質・CS経営に取組み現在に至っている。「顧客不満足度調査」「CS・サービス向上研究会(28年目)」など理論と実践面の取組は多くの企業に支持されている。著書多数。 


(掲載日:2008年8月28日)

    

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