【苦情対応】CSM(CSマネジメント)の常識(9):継続的改善 革新活動が不可欠

顧客の意識と企業の意識に差

ゼロから下を問題・クレーム課題として取り組む。一般的にこの活動を『改善活動』と称している。つまりあちこちに発生したヒビ割れ・傷・穴を修復・回復する活動である。
ところがゼロから下の問題を改善しただけでは顧客満足には到達しない。
傷の手当て、修復、穴埋めでは「単なる応急処置」「それで当然のレベル」というだけの評価しか受けられない。
例えゼロの位置にまで戻り、「最高に上手くいった」と思っても、それで「まあしょうがないか」「こんなもんだろう」という顧客の認識である。ゼロの位置は満足でもなし、不満足でもないというレベルだから、決して満足ではないのである。
さて『改善』とはどのような意味を持つのだろうか。「改めて良くする」は文字どおりだが、いずれにせよ起こってから手を打つ対処療法、後追い活動、後手対応を意味する。
先進国のサービスは「要求される前に提供する」「顧客の意識下に潜んでいる要望・困ったこと・不満の解決を図ること」でありポジティブで前倒しの活動を意味する。
半面、発展途上国のサービスは「後追いでも手を打ってくれればありがたい」である。 

『改善』+『革新』活動を

だからといってゼロから下の問題を放置しておくことはできない。
顧客の不満が増大するからである。だから常に継続した改善活動は必須である。とはいながら時代の変化が激しいときには問題も増加する。そして後追いの改善活動では次第に後れを取る結果を招いてしまう。
そこでゼロから上の顧客満足を生み出す取り組みが効果を上げる。つまり「当社で初めて」「今まで存在しない方法」などの革新活動となり、ゼロから下の要素を包含し、減少させ顧客満足につなげる。こうしてゼロから下と、ゼロから上の継続した活動により顧客満足は更に増加する。その上、一つの課題解決がまた新たなグレードアップした課題の到来につながり、この循環により企業と顧客の関係は次第に強固になる。
顧客の要望・困っていること・不満はエンドレスということである。
企業の「改善+革新」活動は経過と共に体質改善、体力強化に磨きをかけ、他社が追いつけなくなるほどの距離を開けることになる。
特に顧客不満足度調査の定点観測・ベンチマーキングによる取り組みは点数と業績が連動するから「業績=顧客の支持率」を達成することになる。 



CSM(CSマネジメント)の常識 コラム著者

株式会社武田マネジメントシステムス 代表取締役 武田 哲男
株式会社武田マネジメントシステムス
代表取締役 武田 哲男


プロフィール

銀座・和光勤務以来、一貫してサービス品質・CS経営に取組み現在に至っている。「顧客不満足度調査」「CS・サービス向上研究会(28年目)」など理論と実践面の取組は多くの企業に支持されている。著書多数。 


(掲載日:2008年9月4日)

    

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