【食品安全】GOMAME先生の食品コラム(4):腸の長さと野菜摂取量

10月の3連休を利用して、韓国LRQAの食品審査員との食品安全に関する情報交換を兼ねて韓国に旅行し、最後の夜、韓国料理に案内してもらいました。
韓国料理というとすぐ焼肉を想像しますが、野菜料理の量、多様さに驚き、帰国後、FAO (国連食糧農業機関)が発行している「Food balance sheet 2003」で調べてみると、一人一日当たりの野菜消費量は日本285gに対し、韓国は578gと言う数字を見て納得しました。
(*FAO「Food balance sheet 2003」: http://faostat.fao.org/)

私は、前職でブラジルに7年近く駐在し、日系2世、3世の方々と一緒に仕事をし、生活を共にしました。彼らは非常に真面目で、古き良き時代の礼儀教育を親から受け、優秀で頼りになる仲間でした。顔や体格は日本人でしたが、言葉はポルトガル語で、食生活は肉食を中心とした、いわゆるブラジル料理でした。
私は彼らの健康を心配して「日本人の小腸の長さは6~7mで、大腸は1.5~2mで、欧米人よりも小腸・大腸あわせて2~3m長いそうだ。これは食生活によるもで、野菜を多く食べ、消化の悪い食物繊維はゆっくり時間をかけて消化することが必要であったために徐々に長くなったと言われている。皆さんはブラジルの食習慣の中で生活しているが、腸の長さは日本人譲りと思われる。従って腸の健康のために、出来るだけ多くの野菜を食べるように。」と常に言っていたことを思い出しました。 そこで、体格の違う欧米人の野菜消費量を調べると、アメリカ337g、フランス389gで日本人より多くの野菜を摂っていることがわかりました。彼らの体格を考えると単位体重あたりは日本人とほぼ同じであると想定されますが、肉食の彼らと同等の野菜摂取で日本人の腸は大丈夫かなと疑問を持ちました。今回の旅で、最近の日本の食生活と健康を考えるヒントをもらってきました。

腸の話が出たところでソーセージについて、
ソーセージの種類は使っているケーシング(表面の皮)によって分類されます。 ボロニアソーセージは牛の腸、フランクフルトソーセージは豚の腸、ウインナーソーセージは羊の腸を使っています(注:JAS規格ではケーシング材料以外に太さの基準もあります)。

世界には、ソーセージにまつわる、こんなことわざがあります。
「ソーセージの中身は肉屋と神様しか知らない」(ヨーロッパ)  
「ソーセージと法律(政策)は作る過程は見ない方が良い」(アメリカ)
ソーセージの材料や製造プロセスは、ISOの普及や消費者の要望に応え、オープンになってきました。
一方、日本の政策については、9月から新政権が誕生し、従来から見ると政策決定プロセスが見える様になってきました。
さて、政策についてはソーセージ同様にプロセスが見えた方が良いか、見えないほうが良いか・・・。

(掲載日:2009年11月6日)


【GOMAME先生の食品コラム】
LRQA ジャパン所属の食品審査員が、当サイトにて書き下ろした食品にまつわるコラム(全6回)。ちなみに、ごまめ(GOMAME)とは、正月料理の「田作り」のことで、カタクチイワシの幼魚を生干したもの。

 

関連コラム一覧 <開く>

コラム

全てのコラムを表示

【食品安全】お客様は「神様」:「信念に基づく消費」が、グローバルな食品サプライチェーンの持続可能性を牽引する

世界の食品産業は、21世紀に入ってパラダイムシフトを経験しました。小売業者と製造業者による世界食品安全イニシアチブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)は、諸規格の調和に加えて、国際的な第三者による評価および認証の信頼性向上を目指す方向へと舵を切りました。