【事業継続】セキュリティ(7):BCMSの章構成とマネジメントシステムの統合

今回は、マネジメントシステムの統合について考えてみたいと思います。
JABウェブページの掲載情報によると、2011年11月10日現在、品質マネジメントシステム(QMS)の認証取得組織は36,988件、環境マネジメントシステム(EMS)の認証取得組織は20,070件です。QMSやEMSともに緩やかな減少傾向が続いていますが、これだけの組織が認証を取得しています。

QMS・EMSを取得している組織の中には、統合マネジメントシステムとして、QMSとEMSの統合、あるいは、QMSとEMSと労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS)の統合を実施している組織もあります。中には、これから統合を考えている組織もあるでしょう。

マネジメントシステムは本来、“ISOのシステムありき”ではないはずです。“会社の仕事のシステムありき”であるはずです。仕事のシステムの整理や、見える化するためにISOのシステムが利用されるべきです。

このようにISOを利用したマネジメントの導入にメリットを感じていながらも、マネジメントシステム統合を進める事は、難しいと考えている企業の担当者は多いのではないでしょうか?

仕事のシステムの整理や見える化をするために、すでにあるシステムを統合しようとした場合、具体的にはマニュアルを一つにまとめることからはじめる組織が多くあるのではないでしょうか?EMSとOHSASの規格は章構成が似ていますが、QMSとは大きく違うため、マニュアルの統一も一筋縄ではいきません。

「章構成を統一して欲しい。」という世界中からニーズがあり、現在、章構成の統一がすすめられています。日本規格協会のウェブページには、“ISOマネジメントシステム規格の整合性に関して”という題でISO/TMB/TAG*対応国内委員会事務局から、今後、発行される規格の基本構造(上位構造:High Level Structure)が策定される情報が提供されています。

* ISO/TMB/TAG とは?

1. 国際標準化機構(ISO)
2.技術管理評議会(TMB)
3. 専門諮問グループ(TAG)

【事業継続】セキュリティ(5):ISO/DIS 22301とISO 9001の章構成比較でも触れましたが、マネジメントシステム規格の整合化としていくつかの事項が新しくなっていますが、中でも、章構成は、今後発行される規格については、“規格間の相違は、個々の適用分野の運営管理において特別な相違が必要とされる部分についてのみ認められる”ことになりそうです。

ISO 22301は、ISO/DIS(国際規格原案)の段階では、この章構成に沿った形で提供されていました。今後どのような変更が実施されるか詳細は未定ですが、おそらく、この章構成で発行されると思われます。

メジャーチェンジである次回の改定では、QMS、EMSについても、この章構成での発行が2015年頃予定されているようです。

ここでもう一度、ISO 22301の章構成を整理します。

ISO 22301の章構成

最終的には来年に発行される可能性が大きいISO 22301国際規格の発行を待ちますが、今後、事業継続マネジメントシステム(BCMS)のしくみを取り入れようという組織では、このISO 22301の考え方を取り入れて作成すると、以降のISOとの統合化を考える際に大いに参考になるのではないでしょうか。


(掲載日:2011年11月29日)

    

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【事業継続】セキュリティ(6):BCMSと利益保険

基本的に、利益保険や営業継続保険は、火災保険に特約として追加するようになっている損保会社が多いと思われます。BCMに関係する保険や保険の特約には、利益保険、営業継続保険、賠償保険があります。

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