【ISO全般】企業経営とマネジメントシステム(3):ISO 31000リスクマネジメント要素の導入がもたらす、ビジネス・マネジメントシステムの見える化

第1回のコラムでは、ISO 9001の規格の改定の基となるISO Guide 83について(特にISO 31000リスクマネジメントの要素の導入について)取り上げ、また、第2回のコラムではビジネス・マネジメントシステムの全体の枠組みの見える化を取り上げました。

ISO Guide 83にあるISO 31000のリスクマネジメントの要素の導入により、認証を取得している多くの組織ではマネジメントシステムの計画変更が必要となってくると予想されます。

この第3回のコラムでは、第1回及び第2回の内容をまとめて、リスクマネジメントの要素の導入により、どのようにビジネス・マネジメントシステムが見える化されるかについて取り上げることとします。

この見える化については、次の2つのポイントに焦点を当てることが重要です。

(1) 組織の上位のレベルのプロセス(事業計画、方針、目標)におけるリスクマネジメントの見える化
(2) その下のレベルでのプロセス(マーケティング、営業、設計、製造、調達等)におけるリスクマネジメントの見える化

まず、(1)のビジネス・マネジメントシステムの上位のレベルのプロセスにおいて、リスクマネジメントは、一つの例ですが以下のように見える化することができます。
まず事業戦略計画を策定するあたり、この図の一番上部にある

  • 金融マーケット(経済的要因)
  • マーケティング(市場調査)
  • 法令・規則(規格・法規)

などの情報が必要となってきます。これはリスクマネジメントでいう「外部状況の特定」にあたります。

次にこれらの情報を考慮してビジョン、戦略、方針・目標が設定されますが、その方針・目標設定に関してリスクアセスメントを行い、その結果に基づき再度方針・目標のプロセスにフィードバックし設定の必要に応じて修正した後、最終的な方針・目標を決定することになります。

(2)の各プロセスにおけるリスクの見える化については、プロセスの計画(設計)において、ISO 31010「Risk management – Risk assessment techniques(リスクマネジメント – リスクアセスメント技法)」に取り上げられている様々な手法(代表的な例:FMEA-Failure Mode and Effect Analysis、FTA-Fault Tree Analysis, RCA-Root Cause Analysis)の中から一番適していると考えられる手法を利用しリスクアセスメントを行い、対応が必要と判断されるリスクに対して予防処置等の処置を取るということをプロセスの計画で明確にすることが求められます。

この続きは、2012年6月末発行予定の、Value Eyes vol.15(web掲載予定)でのインタビューで話していますので、是非ご覧ください。

上位プロセスの例(PDF版)は本ページ下の「関連ファイル」からダウンロードできます。

上位プロセスの例


(掲載日:2012年5月2日)
   

関連コラム一覧 <開く>

コラム

全てのコラムを表示

【品質】ISO 9001 改定 <DIS発行>(4):LRQAの視点-次に何をするべきか?

ISO/DIS 9001:2014規格改定原案では、沢山の変更があります。これらの変更点を反映して、組織がマネジメントシステム変更を必要とする度合いは、現行のマネジメントシステムを組織がどのように開発し、使用しているかによって程度は異なってきます。本コラムでは「次に何をするべきか?」について解説いたします。

【自動車】QMSファミリー セクター規格(1): ISO/TS 16949解説

自動車産業では、製品が安全と直結していることから、不良品ゼロが至上命題となっています。ISO 9001に比べ、より高度かつ多角的な品質管理が行える、自動車産業セクター規格ISO/TS 16949の認証取得が求められるようになっているのです。

規格改定関連ニュース検索方法のご案内 <開く>

規格改定関連ニュース検索方法のご案内

規格改訂関連ニュースフィルター「ニュース一覧」では、規格改定情報のみを絞込み、ご参照いただけます。

  • ニュース一覧ページを開きます。
  • 右記のようなフィルター画面が表示されますので、[トピック]⇒[ISO 規格改定最新情報]を選択します。
  • [ISO 規格改定最新情報] のニュース一覧が表示されます。

[ISO 規格改定最新情報]を選択後には、[規格]など、さらに検索を行うことができます。 

リンク: ニュース一覧