【自動車】ISO/TS 16949寄稿シリーズ(1):IATF承認取得及び維持ルール 第4版 受審組織への影響 - TS 16949の審査は厳しくなる?

IATFがルール第4版の受審組織が考慮すべき影響範囲を新たに発表しました。 

原題は「Rules 4th Edition Areas of Impact for Client Consideration taken from the Rules for achieving and maintaining IATF recognition 4th Edition for ISO/TS 16949 1st February 2014」とかなり長いものとなっています。 

2014年1月28日にIATFのWebページで英語版が公開され、29日にはフランス語版もポストされ、イタリア語版がもうすぐ発行される予定になっています。 内容と体裁はシンプルで、先に発行されたルール第4版のうち、審査機関だけでなく、受審組織に影響を与える事項を、「条項番号」、「条項タイトル」、「影響の有無」、「内容の記述(一部簡略化されている)」について、解説等を一切加えずに淡々と羅列したものになっています。 分量は、ルール第4版が50ページ強くらいの文書であるのに対し、「受審組織への影響」は16ページあり、条項番号ベースで「60箇所に影響あり」のマークがつけられています。「影響がない」とされている箇所は57箇所ですから、ほぼ半々で、受審組織には影響があることになります。 

「審査は厳しくなるか」という点ですが、手元の資料では、TS認証件数はダントツで中国(約1万9千件)であり、全世界の40%弱を占めています。一方、直接的に関係するかは定かではありませんが、昨年10月時点での中国内自動車リコール188万台には、VWの38万台、BMWの24万台が含まれ、その後12月末には上海GMの燃料ポンプ不具合による146万台のリコールが公表されるなど、IATFメンバー顧客(TSの第三者認証を要求している)が対応を余儀なくされていることが見て取れます。彼らから第三者認証機関は何をしているんだ、という声が上がったとしても不思議ではないですね。 

TSもルール4も「グローバルルール」ですから、世界の一部だけを対象に厳しくしたり、甘くしたりすることはできません。この点が、「審査が厳しくなる」といわれている所以かもしれません。 

LRQAでは昨年10月のルール4発行後から、各地で無料説明会を行い、受審組織の皆様に新たな情報をご提供してきました。3月には東北シリーズとして、盛岡、仙台、福島で同説明会を開催予定としています。皆様の奮ってのご参加をお待ち申し上げております。

 

LRQA TS主任審査員 講師 日吉 信晴

日吉 信晴 

LRQA ジャパン ISO/TS 16949 審査員・講師

 

 

 

(掲載日:2014年2月18日)

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