【検証】セミナーレポート 2011年5月17日開催「CO2排出量削減のためのエネルギーマネジメント勉強会 -工場の’電力’対策-」

第4回 CO2排出量削減のためのエネルギーマネジメント勉強会第4回 CO2排出量削減のためのエネルギーマネジメント勉強会 -工場の’電力’対策- において、もっとも関心を集めた課題は、やはり今夏の電力使用量15%削減に向けた具体的な省エネ対策でした。

今回の勉強会では、まず省エネ推進のための基本的な方法論について確認し、さらにこれから省エネルギーの効果を上げることが期待できる、比較的新しい技術についても紹介されました。


1.省エネルギーのための基本的な取り組み

省エネ推進のための原則的な取り組みは、次のようなものです。 

省エネルギーのための基本的な取り組み

a. 省エネ推進体制の整備・確立 

適切な体制の整備・確立は、省エネ成功に向けた第一歩であり、もっとも重要な要素といえます。
ただ単に体制を整えるのではなく、省エネの推進に不可欠な人材を含めて体制を構築することが重要です。 
省エネの推進に不可欠な人材とは、“推進者”、“技術者”、“利用者(現場)”の三者であり、さらにこの三者の足並みがピタリとそろうことが重要です。足並みをそろえるためには、明確な目標設定が必要なことは言うまでもありませんが、“エネルギー管理優良工場の表彰を目指す”等適切な動機付け(モチベート)を行うことも、体制整備の上で重要な要素です。

省エネ推進体制の整備・確立

既に省エネ推進のための体制が整備されている場合でも、

  • 適切な人材が(本当に欲しい人材が)参加しているか?
  • 適切な動機付けがなされているか?

という観点から改善の可能性が見つかるかも知れません。

b. 管理標準の整備

セミナーの様子管理標準は、省エネ法の判断基準に基づいて作成されます。 しかしながら、判断基準だけを見て、管理標準を作成しても現場の運用に合ったものにならないため、結局“運用の基準は定まっているが、利用されない。”という結果になりがちです。 

省エネ法の定める“判断基準”と現状の運用を踏まえて、“そのギャップを埋め、いかに現場に落とし込むか” がエネルギー管理担当者の腕の見せ所です。 

管理標準は、実際に活用されていますか? 

現場の運用担当者を含めて検証することによって、現状の運転と管理標準のギャップが見えてくるかも知れません。

c. 計測・計量および記録

計画した省エネルギー対策を現場に導入し、省エネの目標を完遂するための必須アイテムです。導入された対策による成果が正しく把握されなければ、省エネのための活動は継続し得ません。 

工場あるいは会社全体のエネルギー使用量の把握は多くの企業で実施されていることと思いますが、できるだけ細かくエネルギー消費量を測定することが重要です。 

さらにエネルギー消費量の大きい設備は、個別に電力計をつけて測る等、その特性を十分に把握することによって、改善の可能性が明らかになってきます。

d. エネルギー消費量・CO2排出量の管理

導入された省エネルギー技術、または、省エネ対策を実施し、その運用を管理します。 

新たに導入された設備や、管理基準に基づいて現場の運用を行うため、ここでは現場担当者の協力が欠かせません。

e. 保守・点検

東京都の環境確保条例に基づく温暖化対策のトップレベル事業所認定等でも、この重要性が強く認識されています。エネルギー使用設備の中には、その設備の特性によってあまりメンテナンスの必要のない設備もあれば、メンテナンスがエネルギー使用効率などに大きな影響を与えるものもあります。例えばターボ式冷凍機は、それほどメンテナンスが要求されないのに対して、吸収式冷凍機は保守が適切に行われていない場合、効率が低下してきます。エネルギー使用設備の保守状況を確認し、必要に応じて保守を実施することで、省エネルギーに効果がある可能性があります。 

以下は、保守点検計画及び実施記録の例です。

保守・点検

2.工場等で適用可能な省エネ技術

さらに、今回の勉強会では、下記のような比較的新しい技術、および省エネ活動推進のためのヒントについて紹介されました。

“スクリュ式小型蒸気発電機”の導入

一般的な減圧弁に代替して、蒸気の余剰圧力を電力に変換する機器で、昼間は変動するプロセス蒸気量に合わせて発電し、夜間はプロセスで使用しない蒸気を使って発電します。ボイラーを多用する工場等では、効果が期待できます。

“リジェネバーナー”の導入

蓄熱帯で廃熱回収を行う高効率バーナーで、熱の利用の多い工場で、採用できる可能性があります。

省エネチューニング マニュアルとガイドブック

省エネルギーセンター(ECCJ) ウェブページでは、以下の解説書をダウンロードでき、オフィスビルはもちろん工場の場合でも、このマニュアルに紹介される手法が役立つ可能性があります。

「省エネチューニング ガイドブック」では、チューニングの目的、概要、実施手順がわかりやすく解説されています。 

「省エネチューニングマニュアル」では、実施の難易度、導入事例、実施上の注意点などが、より詳しく解説されています。

“LED照明の導入”

安定して成果を出す省エネ手法として確立しつつあります。設置環境等を十分に検証の上、導入することで、作業環境の快適性を損なうことなく、省エネの成果を上げている事例も多くあります。 

セミナーの様子これまでの勉強会でも繰り返し取り上げてきましたが、省エネルギーのための手法は、それぞれの工場の置かれている状況や、それまでの取り組みによって異なってくるため、自社の置かれている状況を分析し、最も適切で効果の上がる手法または設備を採用していくことが重要です。 

 LRQA ジャパンでは、このような勉強会等の機会を通して、皆様の省エネルギーおよびCO2削減を支援していきます。


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