【環境】2013年9月10日開催セミナーレポート 「ISO 14001改定動向セミナー」


ISO 14001 改訂セミナー資料 1 2013年9月10日、東京 ベルサール三田にて、「環境マネジメントシステム ISO 14001改定動向セミナー」が開催されました。本セミナーでは、ISO/TC207/SC1日本代表委員でもある、合同会社グリーンフューチャーズ 吉田敬史氏を講師としてお招きして、2015年5月に改定される予定のISO 14001の改定の動向、ポイントについて解説いたしました。





■合同会社グリーンフューチャーズ 社長 吉田 敬史氏 プロフィール
合同会社グリーンフューチャーズ 社長 吉田 敬史氏

筑波大学大学院および上智大学法学部の非常勤講師などを歴任。現在、ISO/TC207/SC1(環境マネジメントシステム)日本代表委員、同国内委員会委員長など数多くの委員を務める。平成11年度工業標準化事業功労者 通産大臣表彰受賞。主な著書に「ISO14001:2004要求事項の解説」(日本規格協会・共著)がある。



■マネジメントシステム規格の整合性確保へ2015年5月に改定予定

ISO 9001、ISO 14001をはじめ食品や情報セキュリティ、エネルギーなど様々な規格が生まれる中で、ISOでは2006年にマネジメントシステム規格(MSS:Management System Standards)の整合性確保へ向けた検討がスタートしました。そして、2011年にMSS共通要求事項が承認され、各MSSに適用されることが決まりました。
ISO 14001でも、MSS共通要素に環境マネジメントシステム固有の要求事項を加えた改定版の発行へ向けて動き出しています。2011年にノルウェー・オスロで開催された総会で改定指示書が合意され、現在はいくつかのワーキンググループ(WG)会合を経て委員会原案2(CD: Committee Draft)が合意されようとしており、順調にいけば、2015年5月に国際規格として発行される予定となっています。



■リスク対応やパフォーマンスの有効性が求められる

ISO 14001 改訂セミナー資料 2 MSS共通の要求事項のポイントとなるのは、まず、「4.組織の状況」で組織の弱み・強みの把握が必要となったこと、次に「5.リーダーシップ」ではトップマネジメントの責任が要求され、「6.計画」「8.運用」で、リスクと機会への対応と、そのプロセスの構築、運用について求められた点です。さらに、「9.パフォーマンス評価 」では、環境パフォーマンスの有効性・評価までを行う必要が出てくるなど、様々な考え方が盛り込まれています。
また、ISO スタディグループからは改定推奨事項として、持続可能な発展・CSR観点の重視 、環境パフォーマンスの重視、法令順守の徹底、製品・サービスへの対応強化、コミュニケーションの拡充などが挙げられています。



■戦略立案、リスク対応へ、組織状況の把握が要求される

ISO 14001 改訂セミナー資料 3 次に今回の改正で最重要と考えられるテーマについてです。まず「4.組織の状況」についてです。事業戦略の立案やリスクマネジメントを行っていくうえで、環境法令・要求事項や、汚染の予防、気候変動への適応 といった外部状況、製品・サービスのライフサイクルなど内部状況の変化を認識することは不可欠です。そのため、これらの把握が求められます。
これまでISO 14001では、リスクマネジメントの考え方として、著しい環境側面への対応が求められてきました。2004年版では著しい環境側面として、環境に著しい影響を与える可能性があること以外に、附属書で法的課題などが含まれており、少し混乱しがちでした。現段階では、今回の改定で環境リスクとして「脅威、機会、影響などに伴う不確実性」と定義することで合意されていますが、今後も議論が進められることになっています。



■プロセスアプローチ、パフォーマンスの有効性が重要に

ISO 14001 改訂セミナー資料 4 続いて、これまでISO 14001にはなかった「プロセス」の考え方が導入されています。まず、トップマネジメントは、事業プロセスへの環境マネジメントシステム要求事項の統合を確実にすることが要求されています。ISO 9001もISO 14001もMSSの要求事項は、組織本来の業務プロセスの中に組み込まれて、統合一体化されてはじめて有効に機能するからです。
例えば、経営戦略・目標の中に環境方針・目標を組み込み、製品設計・製造のプロセスで環境適合させます。

今回の改定は、本業とISO 14001の要求事項を一体化させて効果的に運用させるためのプロセス整備のよいきっかけになるのではないでしょうか。また、今回はISO 14001として初めてプロセス自体を監視、測定、分析するプロセスアプローチの概念が取り入れられました。
さらには、プロセスだけではなく、パフォーマンス指標の項目があり、マネジメントシステムの有効性がより重要視されるものとなっています。

順調にいけば、ISO 14001改定版が国際規格として発行されるのは、2015年5月。改定版への対応をより効果的、スムーズにしていくためにも、今回ご紹介した重要項目などのポイントを押さえていただければと考えています。

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