【検証】研修レポート 2013年3月1日開催「効果的な気候変動情報開示」

CDP質問票回答企業の方々が、組織本来の活動に見合った評価を得るため、効果的な回答方法をご理解いただくための「効果的な気候変動情報開示」研修。研修開催の様子をご案内いたします。
研修開催の様子2013年3月1日、東京 都市センターホテルにて、CDPから質問票を送付されている企業を対象とした研修「効果的な気候変動情報開示」が開催されました。 

機関投資家と連携し、企業に対して気候変動への戦略や温室効果ガスの排出量などに関する公表を求める、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト。


日本では、500社にカーボン情報開示を求め質問票が送られていますが、その回答が公開され投資の判断材料となるため、年々その回答率が高まっています。組織本来の活動に見合った評価を得るための、効果的な回答方法をご理解いただくための本研修は、多くの方々にお申し込みいただき満席となりました。


世界の投資家が注目し、広がりを見せるCDP

CDP ジャパン 事務局 プロジェクト・マネージャーの榎堀 都氏まず、第一部「回答編」では、CDP ジャパン 事務局 プロジェクト・マネージャーの榎堀 都氏を講師として迎え、CDP質問票回答のポイントについて解説いただきました。 

榎堀氏は、CDPの活動について「企業に気候変動情報開示要請をし、集計したデータを開示するCDPは、今や世界60ヶ国・4000社が回答し、655の機関投資家が活用するプロジェクトとなりました。

情報開示要請は、水や森林などの自然資本(ナチュラル・キャピタル)にも広がりを見せています。2013年のカーボンに関する回答期限は6月27日となっています。」と説明されました。


2013年 CDP スケジュールは以下の通りです。 
(効果的な気候変動情報開示 回答編より抜粋)

2013年 CDP スケジュール

より多くの情報を、定量化できる形で回答することが高得点のカギ

気候変動管理-戦略や、気候変動リスクと機会などの質問項目では、文章での記述が必要となります。ここでは、対応した活動が具体的に記載され、定量的な説明が豊富に含まれていることが重要です。榎堀氏は、いくつかの企業の実際の回答を例に、効果的な回答方法を解説頂きました。

また、CDP 2012年と2013年の質問票を比較すると、気候変動管理(Management)、リスクと機会(Risk & Opportunities)、排出量(Emissions)の項目で、多くの質問項目と配点の変更が見られます。例えば、気候変動管理- ディスクロージャーの項目では、2012年は 算定方法のみだった質問項目が、2013年には、“算定方法、算定の前提条件、排出係数、温暖化係数”が質問項目となります。  こうした中で、「社外秘の情報について記載する必要はありませんが、回答項目が多ければ多いほどスコアリングが上がります。」とのアドバイスをいただきました。

用語・定義を理解し、検証報告書を活用することがポイント 

参加者の皆様にCDPの回答で難しいと感じている点をディスカッション続いて、第二部「データ検証編」では、LRQA ジャパン 気候変動スペシャリスト・検証人 デイヴ・マテオが講師となり、温室効果ガスの第三者検証を受け、さらに上のスコアを目指す方に、提出データの検証と回答方法を解説させていただきました。 

第二部ではまずグループワークを行い、参加者の皆様にCDPの回答で難しいと感じている点をディスカッションして、発表いただきました。

LRQA ジャパン 気候変動スペシャリスト・検証人 デイヴ・マテオ「英語での回答」「データ収集」「バウンダリ設定」といった点に難しさを感じられているようでした。これに対して、デイヴ・マテオは「英語の質問に対応するには、まず、正確性(Accuracy)、完全性(Completeness)、適切性(Relevance)など検証ガイドラインに提示されている用語・定義を理解することが、回答のクオリティを上げるポイントです。例えば、“一貫性(Consistency)”は計画とモニタリングが合っているか、と解釈すべきです。こうした用語・定義を、自社のデータマネジメントシステムに正しく反映することが大切です。」

また、回答書記載時の注意点としては、「第三者の検証報告書には、バウンダリが記載されており、それを確認して回答に記載すればよいのです。」といった解決策を、具体的な検証ステートメントを見せながら、解説しました。 

検証によって、スコアアップを実現 

また、CDPの提出データの第三者検証の重要性について、デイヴ・マテオは「検証は必須ではありませんが、CDP事務局より推奨されており、スコアを上げるためには検証が重要です。先進企業(CPLIとCDLI*)の選定基準にもなっており、検証を受けている企業は年々増加しています。」と力説しました。    

    * CPLI と CDLI    
    カーボン・ディスクロージャー・リーダーシップ・インデックス(CDLI)    
    気候変動に関する開示が特に優れている企業    
    カーボン・パフォーマンス・リーダーシップ・インデックス(CPLI)    
    気候変動に関する取り組みの実績が特に優れている企業 

なお、CDPに活用できる検証基準については以下の通りです。 
(効果的な気候変動情報開示 データ検証編より抜粋)

CDPに活用できる検証基準

さらに、検証における合理的保証(元データまで参照した検証)と、限定的保証(限定サイトのみの検証)の違いについて、参加者の方から、「多数のサイトがある場合に、合理的保証とするにはどうしたらよいか。」という質問が出ました。 

これに対して、「合理的保証か、限定的保証かについては、データの量ではなく深さで決まります。検証機関が適切なサンプリングの対象サイトを決めて、検証を行います。現段階では、どちらの保証レベルでも、CDPの配点は変わりません。」と説明しました。 

最後に、CDPでスコアを上げるポイントについて、「社内で回答すべき情報・データを持つ担当者を把握して、早めに回答プランを準備、作成しておくことが大切です。」と解説しました。 

参加者からは次々と質問が飛び交うなど、この研修で皆様のCDPへの関心の高さを感じさせられました。 


LRQA ジャパンでは、排出量の検証をはじめ、お客様のCDP回答内容が本来の価値に見合う記載になっているかをレビューする「ギャップ分析」や、検証を実施するに当たり、内容を事前にレビューし妥当性を確認する「プレ・ベリフィケーション」等、CDP関連の各種サポートを提供しています。 


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