【自動車機能安全】研修レポート 2013年5月30日開催「規格立案メンバーによる自動車機能安全ISO 26262解説~5月31日 一般技術者向け ISO 26262規格概論~」

LRQA ジャパン主催 開催日:2013年5月30日・31日 会場:東京 ベルサール三田

セミナーの様子昨今、自動車に組み込まれる電気・電子システムは大きく拡大し、複雑化しています。こうした中で、その機能安全を対象とした自動車向け機能安全規格ISO 26262が2011年に発行され、欧州・北米はもちろん日本のOEM企業でも関心が高まっています。そこで、LRQA ジャパンでは、この規格の立案メンバーをお招きして特別セミナーを開催いたしました。 



より複雑化する自動車技術で安全を確保していくために

MIRA社のデビッド・ワード工学博士今回のセミナーでお招きしたのは、ISO 26262のワーキンググループメンバーとして活躍し機能安全エキスパートである、英国の試験研究機関 MIRA社のデビッド・ワード工学博士。LRQA ジャパンはMIRA社とともに、ISO 26262関連サービスを提供しています。また、MIRA社とのかかわりが深いリサーチエンジニアである株式会社東陽テクニカ ソフトウェア・システム研究部長 二上貴夫氏に司会をしていただきました。

まず、機能安全の重要性についてデビッド・ワード工学博士は、「従来は耐衝突性の安全がメインテーマとなっていました。そして、近年、自動緊急ブレーキなど電子制御技術の車載率が上がり、今後自律走行などの技術が普及していくと考えられています。車両技術の複雑さが増していく中で安全性を確保していくためには、電子・電気システムなどを含めた協調的なアプローチが必要となっています。」と説明されました。


製品のライフサイクル全体で機能安全の管理が求められる

株式会社東陽テクニカ ソフトウェア・システム研究部長 二上貴夫氏2011年に規格制定された自動車向け機能安全マネジメントシステムISO 26262は、電気・電子・プログラマブル電子による機能安全の国際規格IEC 61508をベースに、自動車産業向けにつくり込まれた規格となっています。

 「ISO 26262は、電子・電気システムの誤動作により生じるハザードに起因するリスクを把握し、軽減することを目的とした規格になっています。ハード・ソフトの設計開発からはじまり、製品のライフサイクル全体で機能安全を管理していくことが求められています。」(デビッド・ワード工学博士)

対象となっているのは、量産ラインでつくられる3,500kg以下の乗用車の安全関連の電子・電気システム。商用車やオートバイは対象外となってはいますが、この規格を応用して適用することもできます。また、これまでの自動車関連の規格ISO/TS 16949がドキュメント管理など情報管理への対処を規定しているのに対して、ISO 26262はハザード分析、リスクアセスメント、安全要求が規定されています。


部品メーカーが欧州・北米に進出するうえで必須の規格に

ISO 26262の構成「ISO 26262にうまく取り組んでいくためには、誤解が多いASILデコンポジションや、OEM企業が求めていることを理解すること、ライフサイクル各フェーズでのベストプラクティスを利用することなどが大切です。現時点で、ISO 26262の準拠を要求している法令はありませんが、欧州の多くのサプライヤーでこの規格が使われ、OEM企業は重要かつ最先端の規格と認識しています。ISO 26262はTier1、Tier2企業が欧州市場や一部米国市場に参入するためのパスポートともいえます。」とデビッド・ワード工学博士は解説されました。

 そして、最後に二上氏にこの規格の意義について、「ISO 26262は欧州だけではなく日本のエンジニアも真剣になって創り上げた規格であり、電子・電気システムの機能安全に関して、必須の規格だと考えていただきたいですね。ISO 26262は第三者認証が義務づけられているわけではありませんが、やはり第三者からの認証がOEM企業からの信頼につながると思います。」と語っていただきました。

LRQA ジャパンでは、MIRA社とともにISO 26262の関連サービスを提供するほか、様々なサポートを用意しております。ぜひ、各種サービスをご利用ください。

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