【品質】LRQAディレクターのブログ ― ISO規格の最新情報 品質の更新

ISO 9001:2015の変更案のハイライト

世界中で100万以上のユーザーを持つ国際的な品質マネジメントシステム規格のISO 9001は、これまでで最も影響力のあるビジネス文書の一つであることは間違いありません。世界中のコミュニティが動向を注視する中、LRQAのテクニカル・ディレクターであるDavid Lawsonが、機能性と構造の観点から、現在検討されているISO規格の改定によって何がもたらされるのかについて、見解を述べます。

ISO 9001:2015の状況はは、6月4日に、ISOが委員会原案(CD)*段階に引き上げたことから、現在は、国際標準化機構(ISO)のメンバーの投票段階にまで進んでいます。

* ISO規格は通常、以下の手順を踏んで、作成されます。

  1. NP(新作業項目)の提案
  2. WD(作業原案)の作成
  3. CD (委員会原案)作成
  4. DIS(国際規格原案)の照会
  5. FDIS(最終国際規格案)の策定
  6. 国際規格の発行

現行の策定フェーズにおいて、ISO 9001:2015の最初の重要なバージョンが編集されて1カ月が経過し、世界で最も有名な規格の変更・構造案をレビューする良いタイミングであると思われます。自然な流れとして、従来のチャネルとデジタルチャネルの両方で膨大な情報が配信され、これらの変更とその影響に関する様々な憶測が飛び交っています。

それでは、私たちが知っていることから始めましょう。予想どおり、ISO 9001:2015の委員会原案(CD)は、ISOの附属書SLから上位構造と共通テキストを取り入れています。

一読すると、考察・検討すべき部分が多くありますが、本バージョンの紹介文の一部を執筆した規格作成者自身が文書内の特定の変更部分を強調して表示してくれています。

これらの変更案は、公開されており簡単に入手できます。これには、附属書SLの付録2の紹介が含まれています。ここでは、組織の状況を考えるとともに、この規格をより一般化してサービス業にも適用し易いように書き直しているほか、広く報道されている3つの変更案以外の例を挙げています。


また、これらの変更案に加え、このISO 9001:2015の委員会原案(CD)では、マネジメントシステムと(トップマネジメントの責任として「ensure(確実にする)」という用語を拡張的に使用することなどを含めた)その使用、変更案の立案、および知識について、考慮されなければならないその他の要求事項のテキストの修正も行われています。

これらの3点に加え、以下の分野に関して、テキストの修正が行われています。

  • 商品とサービスの外部からの提供(従来は購買)
  • 商品とサービスの開発(従来は設計・開発)
  • 引き渡し後の活動
  • データの分析と評価
  • マネジメントレビューへのインプット

上記の分野において、ISO 9001の以前のバージョンの暗黙の要求事項から、この委員会原案(CD)では明示的な要求事項へと微妙に変化しています。これらの各見出しの含意を詳細に掘り下げて検討しても、現時点では推測に過ぎません。

しかし、業界にとっては、ISO 9001:2015に組み込まれた変更案が、ISO 9001認証取得組織とそのステークホルダーに意図した利益を確実にもたらすように、検討と議論を行う余地が大いにあります。

推測とは別に、LRQAは、マネジメントシステムが継続的に発展し、世界中で採用されるには、新たなマネジメント思考に裏打ちされたその適用性と妥当性が不可欠であると確信しています。妥当性とは、会社の業績に直接関連する主要な役割を果たすことの証明された能力とリスクをうまく管理するための能力を意味します。

LRQAは、お客様が、今回の変更案が自身のマネジメントシステムと組織にとってどのような意味を持つのかを理解するためのサポートを行うことが当社の役割であると考えています。この点は、規格の改定プロセス全体を通じて重要なことであり、私たちは、あらゆる規模の組織に対して、今回の変更案がもたらす影響について理解するためのサポートを行う必要があると考えます。LRQAは、ISO 9001:2015の最新草案(CD)は、いくつかの興味深い質問を提起していると考えます。

  • システム管理者の知識と技能をどのように変更または適応する必要があるか
  • これは審査員の力量にとってどのような意味を持つか
  • 従来の審査方法でも適切か、または変更や補足が必要か
  • 審査日数に影響を与えるか

改定プロセスは道半ばであることは明らかであり、ISO 9001:2015の委員会原案(CD)の要求事項は、意見照会プロセスにおいて、レビューと修正が行われることになるでしょう。しかし、計画はすでに定められているのです。

今回の改定が、規格作成者によって「重大な改定」と位置付けられていることから、想定される変更の範囲を検討して潜在的な影響を把握し、世界中のユーザーにとっての改定の意味するところについて討論し、そして、第三者認証業界において現状維持すべきことと変更すべきことについて検討すべき時期です。

前回の2000年版の重要な改定以来、状況が大きく変わっていることに留意する必要があります。技術発展、BRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)諸国の出現、そして天災や人災などの世界的な事象。これらの要因がすべて、ビジネスと組織にとって何が重要であるかという私たちの考え方に影響を与えています。規格作成者が直面している困難なタスクは、「今日の目的に適合」し、少なくとも今後5~7年間使用する要求事項をどのように作成するかということです。

このバージョンのISO 9001:2015に関する意見は、委員会のメンバーおよび同委員会に対応する各国の委員会組織を通じて受け付けており、9月10日が提出期限となっています。

ISO規格の改定に関する詳細情報の英語版(ブログや討論会を含む)については、www.lrqa.comをご参照ください。

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