【CSR】セミナーレポート 2013年6月27日開催「CSR報告をめぐる最新動向セミナー」

会場2013年6月27日、東京 リージャス汐留にて、「CSR報告をめぐる最新動向セミナー」が開催されました。  本セミナーでは、2013年5月に第4版が発行されたGRIガイドラインを中心に、CSR報告において重要な3つのスキームの動向について、GRI本部の技術諮問委員会(TAC)委員、G4マルチステークホルダー委員会委員長でもある、LRQAジャパン 冨田秀実が解説いたしました。  

今回は、CSR報告についての高い関心を示すかのように、数多くのお申し込みをいただき早々に受付終了となり、急きょ追加開催が決定されるほどの盛況ぶりとなりました。  


2013年5月にGRIのガイドライン第4版(G4)が発行 

LRQAジャパン 冨田秀実

CSR報告書で注目される3つのスキームのうち、2013年5月に第4版が発行されたのが、サステナビリティー報告書の国際的なガイドラインである“GRIガイドライン”です。第4版が発行された経緯と変更のポイントについて、冨田は次のように解説いたしました。  

「新興国でサステナビリティー報告書を発行する企業が急増し、また、投資家などがより明確な情報を求めていることなどから、第4版が発行されました。第3版からの大きな変更点は、“マテリアル(重要)”“2段階の準拠レベル”“指標の充実”の3つといえます。」  

第4版では開示すべき内容が、“一般項目の58指標”と、経済・環境・社会などに関する“特定項目91指標”に整理されました。一般項目では“ガバナンス”、特定項目では“サプライチェーン”と“苦情処理”などの指標が強化されていますが、この指標について「特定項目の指標数が多いのですが、すべての指標を開示する必要はありません。マテリアル(重要)な項目を特定して、重要と判断された指標だけ開示すればよいのです。例えば、温室効果ガス排出量は重要だが生物多様性についてはそれほど重要ではない、と判断すれば生物多様性の開示は不要となります。」と解説いたしました。 


G4開発の背景と目的


組織の状況に応じた準拠レベルを選択可能で、より取り組みやすく  

第3版では開示項目数に応じたA~Cの3段階のアプリケーションレベルがありましたが、第4版からは新しく準拠レベルが導入されました。 

「以前は開示項目が多いほど優れているという誤解を与えがちだったため、今回、準拠レベルが導入されました。中核(Core)レベル、包括(Comprehensive)レベルの2つのレベルがあり、中核レベルを選ぶと開示要求される指標の数が減り、包括レベルを選ぶと一般項目すべての開示が必要となります。しかし、包括レベルを選んだ場合でも、特定項目については、マテリアル(重要)と判断された指標のみを開示すればよいのです。この2つのレベルは組織の状況によって選択可能で、中核レベルは比較的中小規模の組織、包括レベルは報告の経験が多い大企業向けともいえるでしょう。」(冨田)  

また、第4版では一般項目の指標のひとつとして“外部保証”があげられています。冨田は外部保証の重要性について、「外部保証は要求事項ではありませんが、GRIが推奨しています。開示情報すべてを外部保証する必要はありませんが、例えばGHG排出量などの数値など重要項目だけでも外部保証することをお薦めします。」と力説いたしました。 


EU指令案の基準のひとつに引用されているGRIガイドライン 

続いて、EUで大きく注目されている“EU非財務情報開示法案”について、冨田は次のように説明いたしました。  「EUでは2011年に新欧州CSR戦略2011-14が発表されるなど、先進的な取り組みを進めてきました。すでに非財務情報の開示に関する国内法制がいくつかのEU加盟国で導入されており、さらに今回、EU指令となる法案も提出されました。2013年中には非財務情報の開示がEU指令になる可能性が高まっています。」(冨田)  

最後に、もう一つのスキームとして注目されているのが、IIRCの統合報告フレームワーク。統合報告は、サステナビリティーと財務を中心とする広範な資本について、結果はもちろん短・中・長期の見通しについて統合的に報告するものです。こうした3つのCSR報告を取り巻くスキームについて冨田は「EU指令案で基準のひとつに引用されるなど成熟しつつあるGRIガイドラインに対して、統合報告は発展中のトレンドといわれています。それぞれ目的は違いますが、GRIのガイドラインは、統合報告の本質的要素でもあり、統合思考の基盤にもなるべきものではないでしょうか。」という見解を示しました。  


今回のセミナーでは、サステナビリティー報告書の作成に大いに役立つ具体的な情報・資料が多数紹介され、参加者からは次々と質問が飛び交うなど、大きな盛り上がりを見せました。  



LRQA ジャパンでは、CSR関連のサービスとしてISO 26000やGRIのギャップ評価をはじめ、サプライチェーン監査、CSR報告書検証、ISO 14064の基準に則った第三者検証など、様々なサービスを提供しています。ぜひ、お気軽にお問い合わせいただきますようお願いいたします。

関連規格一覧

全規格を表示

CSRレポート第三者検証・保証

CSR報告書の信頼性の向上のため、第三者保証は、ますます重要になってきています。LRQAは、その海外での認知度の高さのみならず、グローバルに報告書の検証の長年の実績をもち、数値の正確性だけでなく、業務の改善に役に立つ検証を提供しています。

GRI G4 CSR報告書

LRQAでは、貴社のサステナビリティレポート(CSR報告書)の作成に役立つ各種サービスを提供しています。GRI G4に準拠した教育研修、ギャップ分析、マテリアリティ評価、外部保証サービスをご提供いたします。

ISO 26000 社会的責任

LRQAでは、貴社の取り組みが、ISO 26000の期待に対し、何が足りないのか、どう改善すべきなのかについて、第三者の観点から評価し、レビューを行う「ISO 26000ギャップ評価サービス」を提供しています。

サプライチェーンCSR 二者監査

この分野で長年の経験を持つ監査員を要し、二者監査、監査員教育、サプライチェーンマネジメント構築支援など、サプライチェーン関係の幅広いご要望にお答えします。


お問合せ

ロイド レジスター クオリティ アシュアランス リミテッド
LRQA ジャパン
マーケティング チーム  
Tel: 045-670-7447 Fax: 045-682-5289 
E-mail:   LRQA-Japan-Marketing@lrqa.com